私は親になれない

流産を3回経験し、絶賛『鬱病』闘病中・子なし四十路女の小言。それでも切実に伝えたい事。この日本でも個人での自由な生き方がもっともっと当たり前になりますように.....。

87、真面目を呪わない

緊急事態宣言が解除された。

だからと言って今日この日から突然元に戻るわけではない。

この数ヶ月で多くの命が奪われて多くのモノを失った人もいる。これからまだまだ影響をうけて辛い想いをしていく人が確実にいると言うことが悲しくて悔しくてならない。

 

まだこのコロナ戦争の入り口であった時に私は、

「元々鬱を持ち合わせてるから逆にこう言う状況には強いのではないか」と

綴った。

そう言う面も確かにあったと思う。自分がおかしくなる雰囲気を数日前から察知できるのだ。

その波が否応なくなぜか大体二週間おきに打ち寄せる様に訪れた。

朝起きた瞬間からこの状況を嘆き、何につけてもイライラして自分の孤独を呪ってとにかくそんな日はずっと目に見えるモノ全てに色がなく呼吸がうまくできないのだ。

そして行き着くのが

『何のために生きてるんだろう』

なんて呪いの言葉が必ずよぎるのだ。

どうして私は親になれないのだろう。

どうして私は皆と同じになれないのだろう。

友達に、想いを話せる友人に会いたい・・・。でも会えない。みんな子育てに邁進中だ・・・。

 

という私のぬぐいきれないテーマが襲い掛かる様に頭の中に連呼される。

 

ああ、私のココロまだまだ全然治ってない。

そうこの2ヶ月で実感した。

 

絶賛うつ病と闘病中の私にとって、かなりきつい軟禁期間だった。

そしてちょっと前から人々は割と普通に店に入って食事をしていたり、マスクをせずに大声で話していたり、家に多くの人を呼んで騒いだり。

良くも悪くも真面目で神経質な私はもう人間嫌いになってしまいそうだった。

何でこんなときに・・・とかよくまぁこんなご時世にとか。

 

その人たちを裁く権利などもちろん私にはない。

でもお願いされていることを、そして何より最前線で頑張ってる人たちを守るために真面目にSTAY HOMEを実行していた自分がバカに思えた時もある。

やっぱり世の中は真面目が損をするのかな。とも考えた。

きっと何も考えずに行動してる人はたとえ感染したとしてもその『精神的な鈍感さ』で無症状で苦しむこともないのだろう。

それが免疫って奴なのだろうか。

 

そのモヤモヤが解けないまま今朝を迎えた。あまりにひどい人たちを目にしすぎて目も心も曇っていた。

 

いつも大体朝の家事をしている時に流れてる『スッキリ』でこの緊急事態宣言解除についてもちろん触れていたのだが、出演者のキャンベルさんが

 

「もちろんこれで全て終わり、コロナがゼロになることなんてないのだけどこの1ヶ月半、日本の人たちは強制力のない要請の中でそれぞれの自粛を弁えてやっていた人たちが沢山いたからここまで少ない人数で抑えることができたのは明らか。そこは『ああ、良かった。頑張った結果だ』と思っていいと思います」

と言っていた。

元々テレビのワイドショーはあまり好きではないのだが『スッキリ』に関しては加藤さんのはっきり言う姿勢とか、余計な情報をまかない所に好感があり朝はこれを流して最低限の情報を入れようと流している。そしてこのロバートキャンベルさんの物腰の柔らかい言葉や考えはとても好きで何とも癒されるのだ。

 

この『ああ、良かった。頑張った結果だ』

とあの声で言われたと瞬間、何となくモヤモヤが晴れた気がした。

 

そう。ひどいモラルの人たちばかりに目がいって嘆いて自分の性格を嘆き世の中を嫌いになりかけていたけど、

他にも沢山『ちゃんと守っていた人たち』がいたんだな、と言うことが実感できて安心したのだ。

 

7、8割の自己中心的な人たちではなく、2、3割の真面目な人たちでこの世はこの日本は支えられてるんだ。

強く言いたい。

だからいい意味で使う。

『バカはバカのままバカな人生を送っていればいい』

 

いつでも真面目は影に隠れてる。

音楽活動してた時もよくわからないライブハウスの店長に

「真面目でつまらない」

と言われ悩んだことがある。

 

真面目を呪うより、だからこそ守れてる何かが沢山あるって信じなきゃいけない。

そうキャンベルさんのたった一つのコメントで思った。