私は親になれない

流産を3回経験し、絶賛『鬱病』闘病中・子なし四十路女の小言。それでも切実に伝えたい事。この日本でも個人での自由な生き方がもっともっと当たり前になりますように.....。

85、喋れない

緊急事態宣言は未だ解けていない東京であるが、連休明けからは我が家の近所、いや、住宅街と言える場所はもうほとんど元どおりと言っても過言ではない。

 

最近できたと言うフルーツサンド的な店には連日行列ができている。こんな時にも並ぶのか日本人は、と毎日その行列を前に私は呆れてしまう。

 

しかし一方で、これもまた近所の商店街にある一つの居酒屋さんが今月に閉店します、と言う看板を立てて今まで使っていたのであろう食材や備品を売りに出していた。

これからもっともっと増えていくであろうこの情景を目にして苦しくなった。

 

もちろん今すぐに元どおりに戻るわけにいかない。

今の状況でごく普通に密な状況の店内で食事をしてる人も先に述べた行列をなしてる人たちも『どうかと思う』のではあるが、一方で業績悪化で潰れていき苦しんでいる様子を見てしまうと、もうどうしていいものかわからなくなる。

こんなにも発達した世の中で、ウィルスに対しては未だ

『人との接触を断つ』

ことでしか対抗できないのか・・・。

 

こんな合間にも、私は先日また心療内科へと出向いた。

人と話す事がほぼほぼない状況の中で、先生と少しの時間、自分の気持ちを話すだけでとても救われる。

 

数日前に旦那が初めて、オンライン飲み会というものをやっていた。

私ももちろん顔見知りの人たちなのでちょこちょこ参加しては「これはなかなかおもしろいものだな」と思ったものである。

 

でも途中、わけもなく物凄い孤独感に襲われたのだ。

その集まりはわりかし趣味的な事を介して仲良くしている人たちということもある。

旦那よりもまぁまぁ歳の上の人たちなので旦那自体ももちろん気を使ってるところはあるのだが、その趣味の話になるとそれはもう楽しそうに盛り上がってはお酒が進んでいた。

私にはイマイチわからない話が多い。それは前からだ。でも旦那が楽しそうにしてる姿はよいものだと思ってみていた。(酔っぱらってる姿はイマイチ好きではないのだけど・・・)

 

こういう軟禁状態にある今、主婦で子なしの私は1日ほとんど喋ることもない。

ひどい鬱状態からも人と接することを積極的に行うことで少しづつ脱却して行った。

それが今、否応なくできない状態にある。

そして私が心から話したい、そしてお酒でも飲みかわして盛り上がりたい友人たちはもうほぼ家に子供がいる。

それはそれは大変なのであろう。

オンライン飲み会だなんてしてる余裕はないだろう。

断られるのも怖くて誰にも提案していない。

 

そんな中ふと思いおこしたまだ子持ちがほとんどいない、音楽活動仲間の男たちに提案してみよう!とその中の一人に

「オンライン飲み会でもしてみましょうよー」

とLINEしてみた。

 

その返信は

 

『実は嫁が妊娠しまして』

的な内容とともにゆるーくその飲み会のお断り的な空気がダダ漏れだった。

 

その夜からまた具合がどうにも悪い。

相手が男だったこともあり

「素直に羨ましい」

と言えたのはよかったのだが、孤独感とどんどん置いてけぼりになってる自分と『話せる、盛り上がれる人』が私には今いないのだと突きつけられた気さえしてしまい涙が止まらなかった。

 

把握してるだけでもこの先近いところで出産報告が3件は控えている。

コロナの第二波、第三波とともに

私はこの出産報告、妊娠報告の絶え間ない波に備えなければならないのだ。