私は親になれない

流産を3回経験し、絶賛『鬱病』闘病中・子なし四十路女の小言。それでも切実に伝えたい事。この日本でも個人での自由な生き方がもっともっと当たり前になりますように.....。

5、眠れない

この頃、体が確実におかしくなってることに気付き始める。

夜ベッドに入って周りが寝静まると近隣にずっとエンジンのついた車が止まってる低音が耳中に聞こえて気になって仕方がなくなった。その頃の住居はメゾネット式だったので上にある冷蔵庫の音かな?とか室外機の音かな?とか。ベッドから夜中に起き上がって何度もその音の出所を探りに行ったものである。旦那にも話し、色々な原因を探ってもどこか外から聞こえる音ではなさそうだった。耳鼻科に行って検査をし投薬をして様子を見るも、これまた特に原因もわからず一向に良くならなかった。

夜寝静まるのが怖い。テレビを付けっ放しにして寝てみたり。ノイズキャンセルの耳栓も無駄な出費となった。

脳の検査までして、だいぶ後に気づく事なんだけど、きっと急激なホルモンバランスの崩れ。何よりストレスが気づかないうちに砂時計のように積もり続けていたのだと思う。

 

これを書いてる現在は壊れた体と心の声がだいぶ聞こえるようになった。

耳鳴りがするとちょっと心が疲れている証拠。暗闇くんと同じく私はもう一人自分の身体に過敏に反応しすぐにギャーギャー言う「ちっさなおっさん」的なものまでも飼い始めることとなったのだ。

ちょっとバランスを崩すと心と体、どちらか、もしくは両方をかき乱して駄々をこねるおっさんだ。暗闇くんと仲良しなおっさん。忙しくて仕方ない。

 

そんなわけで、それまでは割とどこでもすぐに寝れてた睡眠第一主義の私が、不眠が基本である日々を送る事となった。

まあ、よっぽどな人でない限り、女は三十歳手前頃から体に少なからず異変を感じ始めるようだ。調子がすこぶる良くどこもおかしい所がない目覚めの良い朝なんて、もう十年以上ない。

ちょうど結婚する何年か前に近所の婦人科で子宮頸癌の検査をした時のベテランおばちゃん先生に

「大体最近はどっかのモデルや芸能人のせいで四十歳位になっても普通に妊娠出産できるものと刷り込まれちゃってる。あなたのその体の不調のほとんども子供産めば治るわよ。早く産みなさい。」

と言われた。

今思えばなんて恐ろしい言葉の羅列。文字に起こしただけで身震いがする。間違ったことを言ってるわけではないが今の私がこれを言われたらその場で発狂の嵐を繰り広げるだろうと思う。逆に何かが切れたかのように説教し返してしまうかもしない(苦笑)

 

言葉で人は殺せるのだ。

医者なんてもっとちゃんとそれを弁えてほしい。どんなジャンルの医者であろうが根本に心理的な資格というか知識を必ず入れなくてはいけない、そんな義務を加えてほしい。体と心は密接だ。そんな事が理解できていなくて何が医者だ、何が先生だと思ってしまう。

 

ね。暗闇くん。